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限りの月
第8章 嫉妬
「かーたん、りおんね、おそといきたい!」
「うん、いいよ。公園いこっか」
「うん!やったぁ!」

嬉しそうな凛音の顔を見ると、嫌なことなど全部忘れそうだ。

その時、携帯の着信音が響いた。
ディスプレイを見ると、哲からだ。

「…はい」
『ああ、美織、すまないが忘れ物をしてしまった。寝室に書類があるから会社に持ってきてくれないか?』
「今から?」
『ああ、会議があるんだ。頼むよ』

そう言うと、携帯はすぐに切れてしまった。


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