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限りの月
第8章 嫉妬
グイグイ押されて、一番奥に立たされた。

(…どうしよう、出れるかな…)

エレベーターはグンッと上昇する。
その時、下半身に何か違和感を感じた。

(な、何…?)

美織の後ろは壁だ。
だが明らかに誰かの手が、美織のお尻を撫で回している。

(痴漢!?)

両隣をチラッと見るが、どちらも素知らぬ顔をしている。

(やだ…どうしよう…)

大声を出すのも恥ずかしくて、美織はそのままジッと固まった。


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