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限りの月
第9章 記憶の欠片
「宅急便でーす」

美織は箱を受け取った。

(哲さん宛て? なんだろう…)

配達員が帰ると、すぐに玄関の扉が開いた。

「…ただいま」

哲が帰ってきた。

「おかえりなさい…これ…」
「…ああ、届いたのか」

哲は無表情で荷物を受け取ると、すぐに二階に上がって行った。

なんとなく気まずい…

「とーたん、かえってきたの?」
「うん、あとで遊んでもらおうね」
「うん!」


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