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限りの月
第9章 記憶の欠片
(こんな状態…いつまで続くんだろう…)
美織はフゥッとため息をついた。
ご飯を済ませ、家族の団欒を過ごした後、凛音はスヤスヤと眠りについた。
美織もソファーでウトウトしていると、哲が隣に座ってきた。
「美織…」
唇を重ねてくる哲。
「…ん、やっ!」
美織は哲の体を押し返した。
「やだっ…もう、やめて…!」
「美織…」
「私、もう…したくない…」
涙目で訴える美織。
「美織、すまなかった。今日の俺はどうかしてた…」
謝りながら、哲は美織を抱きしめる。