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限りの月
第10章 歪んだ愛
(怖い…逃げたい…)
だけど逆らったら、もっとひどいことをされるかもしれない…
美織は震える自分の身体を抱きしめた。
とりあえずここがどこなのか確かめないと…山の中で迷ったら危険だ。
なんとか様子を見て逃げ出せたら…
「そのことは…ごめんなさい…私、どうかしてました…」
「…」
「私には哲さんが、必要なんです…」
哲はずっと疑いの目で美織を見続けている。
「…っ」
その冷たい瞳が怖くて、美織はつい目をそらしてしまった。
「あなたを…不安にさせてごめんなさい…」
そこまで言うと、長い沈黙が訪れた。
ピーッ
沸騰したヤカンが音を鳴らす。
哲は無言でコップにお湯を注いだ。
だけど逆らったら、もっとひどいことをされるかもしれない…
美織は震える自分の身体を抱きしめた。
とりあえずここがどこなのか確かめないと…山の中で迷ったら危険だ。
なんとか様子を見て逃げ出せたら…
「そのことは…ごめんなさい…私、どうかしてました…」
「…」
「私には哲さんが、必要なんです…」
哲はずっと疑いの目で美織を見続けている。
「…っ」
その冷たい瞳が怖くて、美織はつい目をそらしてしまった。
「あなたを…不安にさせてごめんなさい…」
そこまで言うと、長い沈黙が訪れた。
ピーッ
沸騰したヤカンが音を鳴らす。
哲は無言でコップにお湯を注いだ。