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限りの月
第10章 歪んだ愛
コーヒーの香りが漂う。
一瞬だけ、緊迫した空気がほぐれた気がした。
哲はテーブルにコップを置く。
「飲んだら出かけるぞ」
そう言うと哲は、ソファーに腰かけながらコーヒーを口に含んだ。
美織も香りに誘われて、温かいコーヒーに口付ける。
(あったかい…)
あんなことがなければ…
もっと居心地の良い時を過ごせたかもしれないのに…
(出かけるって、どこに行くの?)
緊張が走る。
何を考えてるかわからない哲の行動が、美織にとっては不安でたまらない。
「ああ…美織。レストランに行くから服を着替えてくれ」
「レストラン? そんなかしこまった服持ってきてな…」
「俺が用意した」
そう言うと哲は、どこかの店の紙袋を美織に手渡した。
一瞬だけ、緊迫した空気がほぐれた気がした。
哲はテーブルにコップを置く。
「飲んだら出かけるぞ」
そう言うと哲は、ソファーに腰かけながらコーヒーを口に含んだ。
美織も香りに誘われて、温かいコーヒーに口付ける。
(あったかい…)
あんなことがなければ…
もっと居心地の良い時を過ごせたかもしれないのに…
(出かけるって、どこに行くの?)
緊張が走る。
何を考えてるかわからない哲の行動が、美織にとっては不安でたまらない。
「ああ…美織。レストランに行くから服を着替えてくれ」
「レストラン? そんなかしこまった服持ってきてな…」
「俺が用意した」
そう言うと哲は、どこかの店の紙袋を美織に手渡した。