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限りの月
第10章 歪んだ愛
「番号はー…」

だがホッとしたのも束の間、店員が背を向けた途端、哲の手が美織のスカートの中に滑りこんだ。

「…んっ…」

後ろから敏感な部分に触れられ、美織は小さく声を漏らす。

哲はニヤリと笑いながら、番号を探すふりをした。
どうやら店員はタバコには詳しくないようで、探すのに手間取っている。

すでにぐっしょり濡れている中に、哲の中指がスルリと入ると、

「…っ…」

待っていましたかのように、美織の腰が自然と動きだした。
クチュクチュと浅く深くを繰り返しながら指を動かされ、すぐに快楽の波が押し寄せてくる。

「…あっ…ん…」

我慢できずに声が漏れる。
一瞬ヒヤッとしたが、店員には届いてないようだ。
美織は顔を赤らめながらも、必死に歯を食いしばった。

「ああ、ありました。すみません」

店員は振り返るとタバコをスキャンした。
哲は空いた手でお金を渡す。

その間も哲は指を動かすのをやめない。
美織は哲にぴったりくっついて俯いたまま、身体を小刻みに震わせていた。

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