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限りの月
第10章 歪んだ愛
美織はギュッと哲の袖を掴んだ。

こんな場所で、店員の目の前で…
しかもいつ店内に人が入ってくるかもわからないのに…

(…だめ…こんな、こと…)

ハラハラする気持ちとは裏腹に、身体はどんどん快楽を求め始める。

(…ん…あ、も、もぅ…)

吐息を漏らしながら、美織は小刻みに震えた。

哲がお釣りを受け取ると、

「…お連れ様、具合が悪いんですか?」

突然店員に声をかけられる。

「!!」

美織はギクッとして、首を左右に振った。

それでもどこか様子がおかしい美織の姿を店員は凝視する。

(お願い…見ないで…!)

恐る恐る顔をあげると、一瞬店員と目が合った。

「…っ」

店員は美織の艶っぽい表情を見て、思わずゴクンと喉を鳴らした。

哲はクスッと笑うと、

「良かったら、僕の妻がイクのを見てくれますか?」

そう言って、勢いよくスカートを捲りあげた。

「!!!」

「えっ…」

店員は目を丸くしたまま、露わになった美織の下半身を凝視する。

「や、いやあっ…!!」

美織はスカートを下げようとするが、哲に後ろから腰を引き寄せられ羽交い締めにされた。

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