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限りの月
第11章 二人の関係
美織は紫苑のことが気になりつつも、一刻も早く哲の車に戻った。でも運転席にも後部座席にもやっぱり哲はいない。
コンビニの中を見るも、哲の姿はどこにも見当たらなかった。

「……っ……」

困ってその場に立ちすくんでいると、突然バイブが動き出した。

「あうっ!」

不意を突かれ、声が出てしまう。
何事かと周りの客がこっちを見てきた。紫苑もこっちを見ている。

「……んっ」

自分のナカで激しくバイブが震える。
とてもじゃないが、耐えられるものじゃない。

(だめっ……こんなところでイクなんて……)

きっと哲が見えないところでリモコンのスイッチを押してるに違いない。
さっき腕を掴まれたから、それに嫉妬して嫌がらせを……。

バイブの振動が強くなってきた。

(だめっ……、もうッ……)



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