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限りの月
第4章 亀裂
「引っ越したとかじゃないの、部屋はそのままだし、ホストも辞めてない。だけど、誰も広瀬のこと見てないのよ」

美織はゴクッと喉を鳴らした。

「ただね、消える前に、あたしにメールがあったの…」
「…なんて?」
「“やっと見つけた”って…」
「…」
「見つけたって何?意味がわからない…」

妙子は今にも泣き出しそうな顔をした。


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