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限りの月
第4章 亀裂
美織は目を大きく見開いた。

「不思議な体験って何?もしかしたら、広瀬が消えたことに関係あるかもって思ったんだけど …」
「…」


美織は答えられなかった。
不思議な体験などした覚えがないからだ。


「お願い…美織。何でもいいから教えてほしいの…」

妙子は瞳を潤ませながら言う。


(妙子…そこまで広瀬くんのこと…)


「…ごめん、よく覚えてないの」
「…」



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