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限りの月
第5章 恐怖
「美織?」

ふと横から声をかけられた。
振り向くと、ついこの間同窓会で会った、佐野はるみがいた。

「はる…み…」
「どうしたの?こんな所で」

はるみの姿を見た途端、美織は涙ぐんだ。

「えっ!? ちょっ…どうしたの!?」
「りっ…ヒック…りおん……が…ヒック…」

美織は嗚咽を漏らす。


「りおん?…と、とにかくどっか入ろっ」

周りの目を気にして、はるみは近くの喫茶店に美織を連れて行った。


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