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喘ぐなら、彼の腕の中で
第10章 一発KO

「……ちょ、ちょっと…」
あんた、勃たないって……
それはナイでしょ!
心臓に毛が生えてる亜美だって、さすがに傷付くわ!
「そっかぁ……」
亜美は瞳をウルウルさせて、莉央を見上げる。
あ~ほらも~~面倒な方向に……
「宮本さん、可哀想。
だから彼女が作れないんですね」
「「は?」」
「どんな可愛い子が告白しても、みんなが玉砕する理由が分かりました。
原因はもしかして、女性恐怖症とか?」
「……!!」
顔を引きつらせる莉央に向かって、亜美は瞬く間に笑顔になった。
「今は色んな治療薬もあるし、諦めるのはまだ早いと思うわ。
早く治して、女の子の悦ぶ顔を見れるといいですね」
「………」
「あたし応援してるから、頑張ってください♡
ネバーギブアップよ、宮本さんっ♪」
「~~~!!」
~~~はい!終了!
もう終了!!
私は立ち上がって2人の間に割って入った。
「み、宮本さんもうすぐ1時ですよ!
確か外出されるんですよね?」
「………」
「亜美、私もそろそろ戻るね。
図面の仕上げがまだ残ってるんだ」
退散退散!
亜美の返事を聞く前に、私は莉央を引っ張ってエレベーターへと向かった。
これ以上あの天然クラッシャーに発言されたら、莉央が壊れる!
口では絶対に負けない男だ。
それなのに、一瞬怯んだ挙句、莉央が言葉を封じられるなんて。
こ、怖っ……!
なんなのよも~~~!

