この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
喘ぐなら、彼の腕の中で
第11章 忘れられない日


「俺もよく覚えてるよ」


長い足を砂浜に放り出して、翔ちゃんは空を眺めた。


「沙月が俺を好きなのは気付いてたし。
すぐ態度に出るから分かりやすくてさー」

「あ~そうでしたか。
だから驚きもせず、あんなにスッパリ断ってくれたんですねー」

「いや、俺は仕方なくフったんだ。
不本意もいいところ」


……え?
不本意?

言葉の意味が分からなくて、翔ちゃんに目を向けると
翔ちゃんも私を見て笑った。


「今さら言うなよって感じだよな」

「なになに?
意味が分からないんだけど…」

「俺優しいからさ、譲ったんだよ」

「譲った?」

「うん。
でも受け取ってくれなかったけどね」


……??
ますます意味が分からない。

頭の上にハテナマークを浮かべると
翔ちゃんは少し切ない表情になって、再び空を見上げた。


「沙月に告白されたってのもそうだけど。
もうひとつ、別の理由で忘れられない日なんだ」

「……え?」

「莉央が
初めて俺を殴って、初めて俺に涙を見せた日」

「………!!」

「……あの日が、最初で最後だ」




/363ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ