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喘ぐなら、彼の腕の中で
第12章 心の傷

「いい根性してんな。
地球外生命体相手に、あれだけ戦ってやったのに礼のひとつも無しか」
「〜〜違っ……ん……!」
顔をぐっと引き寄せられて、唇が重なる。
「……っんん…!…待って…っ」
「待たない」
すぐに舌が入ってきて、同時に莉央の手が腰に回った。
支えてもらわないと、キスだけで腰が砕けそうになるって分かってるから
莉央はいつも強く私の体を引き寄せる。
「声出せよ沙月」
「……っ ん……や……」
「何抑えてんの? お前から誘ってきたんだろ」
莉央の片方の手が、ブラウスの上から胸を包み込んだ。
火照る体はそれだけでビクッと反応して、動きに合わせて熱を帯びていく。
「……っ」
上半身をテーブルの上に倒されて、莉央が覆いかぶさった。
……だめ。
このままじゃ流される……
「……莉央」
僅かに残る理性を引きだして
キスの雨が止んだタイミングで、私は静かに口を開いた。
「解毒剤、ちょうだい」

