この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
喘ぐなら、彼の腕の中で
第12章 心の傷

「青山店の什器の件で助けてくれた時
私に “ 逢いたい ” って言ったよね?」
「………」
「ヤリたいんじゃなくて、逢いたいって思ってくれたんでしょ?
それはどうして?」
「知らねーよ。別に深い意味はない」
イライラし始めた莉央の右手を、両手でぎゅっと握った。
その瞳の奥で、何を想っているのか知りたくて
真っ直ぐ莉央を見つめる。
「一緒にテーマパークに行った帰り、カフェの駐車場でキスしてくれたよね?
何度も私の名前を呼んでくれて…」
「だから意味はねぇって言ってんだろ?」
莉央が私から目を逸らす。
……逸らさないで。
私を見て。
私は、あなたを………
「莉央がどう思ってるか教えて欲しいの」
「……っ」
「私は莉央が好…」
「愛せないんだよ!」

