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第15章 あと、もう少し

「……っ」


………莉央が戸惑ってる。
きっと、本当に分からないんだ。

さっきまで男気全開だったのに
きっと自分の変化についていけてなくて……

それでも私に触れたいって、どこかで想ってくれてるから
手が動いちゃうんだよね……？


「……っ 莉央……」


ねぇ、どうしよう。
この気持ち、どうすればいい？

胸がきゅうっと苦しくなって
ドキドキして、甘くて切なくて

……だから
私、こんなキャラじゃないんだってば……


「……いいよ。
何も考えなくていいから、莉央の好きにして」


少し背伸びをして、両手でそっと莉央の顔に触れる。


「ぎゅって、して。
もっと強く抱きしめ…」


私が言い終わらないうちに

頬にあてた私の手に、莉央は軽くキスをすると

そのまま引き寄せられて

私の体は莉央の腕に包まれた。