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喘ぐなら、彼の腕の中で
第16章 先手必勝

ドキドキしながら、待つこと30秒。
『……おい』
「……!!」
よっしゃ!
まずは第一段階クリア!
低い男の声に、私は小さくガッツポーズをする。
当然こちらは彼の顔を拝めないけど
向こう側の画面に、私の姿がバッチリ映っているはずだ。
「お早うございます宮本さん♡」
『……なんの冗談だ』
「土曜日恒例モーニングコールのお時間です♡」
『……頭イカレてんの』
予想通り機嫌わる~。
まぁ無理もない。
遠回しに時間を置こうと言われた翌日に、いきなり自宅に突撃してるんだもの。
軽くどころかドン引きだ。
「声掠れてるね~。
もしかして寝起き!?」
『でけぇ声で喋るな』
「もう9時過ぎてるわよ。
休みだからっていつまで寝てんの」
『……お前。
俺が昨日何時まで契約書の見直しをしていたと……』
………!!
はい来た~~~!
ビンゴ!!
心の中では、拍手喝采の小躍り状態だ。

