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第19章 心を繋げて

……莉央……！


「今の電話の女は、長年報われない片想いをしていて
でもその男に区切りをつけて、仕事に没頭するらしい」

「……っ」

「……良かった。
すげースッキリした声してた」


良かったと呟いた莉央の顔が、余りにも優しいから
なんだか嫉妬を通り越して、切なくなってきてしまう。

………私の知らない体だけの関係の人だけど、きっとそれぞれが寂しさや悲しみを抱えていて
穴埋め以上に、莉央と過ごす時間に救われていたに違いない。


「……なんだよ、その顔」
「……っ」
「何また泣きそうになってんだよ」
「……だって……」


自分を忘れて、相手の幸せだけを本気で願っているなんて

そんな風に莉央が思っていること、皆少なからず感じてくれていたのかな？

こんなに心が綺麗な人なんだって、気付いているのかな………


「機嫌直せよ。
残りも早めに清算するから」


私が怒ってると勘違いしてる莉央が、そっと頬にキスをする。

再びその手が私の足を広げたから、中心に疼きが蘇ってきた。