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喘ぐなら、彼の腕の中で
第22章 ★清算済み


「………」


風船がプシューッとしぼむように、興奮した体から力が抜ける。

……そーいう甘いセリフ、ふいうちで言うのやめてくれないかな。


「何回言わせんだよ?」

「だって…」

「こんなにお前が好きなのに?」

「………!///」

「俺にはもう、お前しかいないのに?」

「……り、莉央…」

「沙月とこうして手を繋げるだけで、心があったけーのに?」


ま、待て待て待て待てーー!///
やめなさい!!

いくら付き合い始めとはいえ、20代半ばのカップルが手を取り合って愛を語るのか!?

語りませんよ!
ここ、遊歩道のド真ん中ですから!


「……莉央、すっごい嬉しいけど。
嬉しすぎて困るから、あまり言わないで…」

「お前が言えっつったんだろ。
言葉にして伝えることで解消するって」

「………っ///」

「言わないと溢れちまうんだ。
俺の心の中、沙月でいっぱいで」


うっ……さ、刺さった!!

誰か助けて……
ズキューンと音がして、言葉だけで腰が砕けそうに……!!

莉央は私の肩に手を回すと、色気たっぷりの低い声で囁いた。


「悪いな。 恋愛初心者なもので」

「~~~~!!///」

「立派な彼氏として早く認定されたいから
教習よろしく、沙月先生」






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