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喘ぐなら、彼の腕の中で
第22章 ★清算済み

だ、だめだ~~~!
胸キュン度、沙月至上最大値突破!!
莉央のお母様……
あなたの息子さんは、7人もの女を侍らせていた遊び人でしたが
そんな歪んだ期間でも、こんなに素敵な親孝行をしていたのですね。
1年に1回、お花を送るだけでも素晴らしいよ。
極めつけに、 “ 当たり前 ” ってサラリと言っちゃうなんて……
「莉央……あんた立派に育ったんだねぇ……」
「…………」
涙目になって頷く私から、莉央は大きな溜息をついて目を逸らした。
思い返せば、莉央のお母さんは夏生まれで
私達が幼い頃から、あの広大な庭園にお花をいっぱい植えていたんだよね。
「お待たせしました、こちらでいかがでしょうか?」
店員さんがニコニコしながら近付いてくる。
完成したアレンジメントを見て、私はイスからガタッと立ち上がった。
「わぁ♡ 素敵!!」
「全て、初夏のお花にしました♡」
ナチュラルな蔓で巻かれたバスケットの中に、優しいブルーと鮮やかなイエロー。
アジサイやリシアンサスなどの花々が、ひまわりの美しさを演出している。
グリーンが周りを彩る、爽やかなフラワーギフトだった。
「ひまわりの花言葉は、“ 憧れ ” “ 敬慕 ” などが挙げられます。
太陽と結び付けられたお花なんですよ」
へぇ~そうなんだ♡
店員さんが教えてくれた花言葉もそうだし
お日様のような笑顔のおばさんにぴったり!

