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喘ぐなら、彼の腕の中で
第23章 ★極上彼氏

もともと、体力には自信がある。
学校も会社も、風邪や体調不良で休んだことは一度も無い。
ただ、昨日のオープン初日は気温がぐんぐん上がった真夏日で
炎天下の中、テナントの屋上で記念イベントが行われたから
店舗と屋上を行ったり来たりして走り回っていた私は、ろくに水分を補給する時間も取れなくて
イベントが終わった時には、酷い眩暈と吐き気に襲われて、最後は立ち上がれなくなってしまった。
「……風邪じゃないんだから、今夜寝れば治るのに…」
『アホだなお前は。
火曜からまた仕事なんだから、休みは明日しかねーだろ?』
「……でも」
『疲れが残ってるから、ぶっ倒れたんだ。
人の誕生日なんて祝ってる場合か』
「………」
莉央の声は不機嫌そのものだ。
……確かに
この2週間の間、何度も休みを取れと言われてた。
平気平気~って笑い飛ばしてたんだけど
莉央からの警告を無視して張り切っちゃったから、結局はこんな結果に……
はぁ……またいつもの私の悪い癖だ……

