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喘ぐなら、彼の腕の中で
第23章 ★極上彼氏

……だめだ、胸が苦しい。
思いっきり抱きつきたい気持ちを抑えて、強くその手を握り返す。
ごめんだなんて……謝ってもらうことは何ひとつとして無いよ。
「……ありがとう」
「ん?」
「莉央が来てくれて、めちゃくちゃ嬉しい」
「当然だろ。
俺はお前の彼氏なんだ」
「……うん……///」
体調悪くて寝込むなんて初めてだから
実は、さっきまで1人で寂しかったんだ。
…… “ 彼氏 ” の存在って、こんなに有難いものなんだなぁ……
心がぽかぽかしてきて、じ~んと感動していると
「あ、忘れてた」
「……え?」
莉央は思い出したように、私から手を離して後ろへ振り返ると
持ってきた紙袋を引き寄せて、なにやらゴソゴソと中身を漁っている。
そして、再びこっちを見てニヤッと笑う。
「一緒に添い寝する奴らを、連れてきてやったぜ」
そう言った莉央の手には………

