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喘ぐなら、彼の腕の中で
第2章 私が2番目なの?

『少しだったら大丈夫だよ』
「……! あ、ありがとう…」
『勤務中に沙月がそんなこと言うなんて、珍しいね』
「……っ」
名前……!
芹澤さんの穏やかな声で、少しだけホッとして肩の力が抜ける。
周りを見回して、人がいないこと確認して
震える声を絞り出した。
「あのね。
総務課にいる、私の同期の亜美が……」
嘘だよね?
エイプリルフールから、もうすぐ1ヶ月経とうとしてるけど。
何かの冗談だよね?
「芹澤さんと付き合ってるって聞いたの」
『……』
「な、なんか、びっくりしちゃって……
そんな事あるわけないのに、お、おかしいよね……?」
………芹澤さんは、少しの間沈黙していたけど
固唾を飲んでその答えを待つ私に
穏やかな声のまま、言い放った。
『……ごめん。
沙月は割り切ってくれていると思ってたよ』
「………!!」
『俺、沙月が彼女だなんて……
言ったつもりないんだけどな』

