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喘ぐなら、彼の腕の中で
第6章 ベストを尽くせ


さっき莉央が言った通り
気付けば今週は月曜と水曜、2回も体を重ねてしまった。


・・・しかも

誰もいない早朝の屋上と
終電間近の給湯室。


“ マジでいい顔するな。
変態だね、沙月 ”


「〜〜〜っ」


莉央の言葉を思い出してしまった……

~~って変態はあんたでしょ!
AVでありがちなシチュエーションを選ぶ時点で終わってる!


「……はぁ……」


ヨロヨロと自分の席へ足を動かす。

断ち切らなきゃいけないって分かってるけど、今は新しい恋に進む気力なんて無いし
だからといって、芹澤さんと毎日顔を合わせなきゃいけないから、仕事に没頭することもできない。


……まさに、抜け出せない負のスパイラル。


でも

莉央は本当に大事に私を抱くから

歪んだ関係でも、心が拒否しようとも


結局、今の私は莉央に救われているんだ。



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