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喘ぐなら、彼の腕の中で
第7章 涙

「莉央、ありがとう」
心に感謝の気持ちが溢れてる。
「莉央が私の背中を押してくれたから、成功できたの。
……本当にありがとう」
誰もが代替えで納めようとしていた中、貴方だけが諦めるなって言ってくれた。
人望があって、瞬時に的確な判断が出来る莉央だからこそ、成し遂げられた奏功。
その若さで営業一課トップにいる理由、分かっちゃったよ。
『お前、まさかその礼だけで済ますつもりじゃねぇだろうな?』
莉央の色気ある声で、ハッと我に返る。
『感謝してるなら態度で示せよ。
俺が言葉だけで満足すると思うか?』
「……!」
『それに、電話してきたのは他の用件があるんだろ。
モジモジしねぇで早く言えっつーの』

