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喘ぐなら、彼の腕の中で
第2章 私が2番目なの?

「都合のいい時だけ、そのポジション持ち出すんじゃねぇよ」
私と視線を合わさず、置かれたグラスを口に運ぶ莉央を
反対側に並ぶ女性の2人組が、頬を染めてチラチラと見ている。
「俺はお前の愚痴を聞く程ヒマじゃない」
「……」
「何かある度に呼びつける癖、そろそろ直せ」
─── 宮本 莉央(みやもと りお)
莉央、なんてとても愛らしい名前だけど
実物は可愛さなんて1ミリも感じない、口と態度の悪い男。
地元が同じで、実家が近い
幼少期から一緒の、いわゆる幼なじみだ。
莉央は私より2つ上の27歳。
お互いの親同士が仲良しだから、自然と私達も友達になったわけで。
出逢って20年が経った今でも、こうしてたまに飲みにいく程私と莉央は仲良し……
って、そんな爽やかな間柄だけではない。
……なぜなら。
「彼氏、社内の人間だったのか」
「……えっ!?」
「面白そうだから聞いてやるわ。
どこの部署の奴?」

