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水は低きに流れる
第4章 流されるまま
「愛美ちゃん…」


佐藤さんが首の後ろを甘噛みして囁く。


「は…ぁ、ん…」

「もっと欲しいんじゃない?」


もっと?

頭の中がぼんやりしてるのにアキちゃんの言葉が響くように耳に入ってくる。



「ふぅ……、ん…」


腕を引かれてアキちゃんの上に倒れるように引き寄せられて深いキスをされた。

肌が触れ合って口腔をなぞられて舌を絡ませていた。

唇が離れるとアキちゃんは後ろ頭を優しく撫でて愛おしそうに見つめてきた。



「愛美は可愛いね」



以前に言われたことのあるセリフ、似てる顔、ぼんやりと熱っぽい頭と体・・・


「ずっと寂しかったのに・・・」


自分の口から出た言葉で寂しさを思い返していた。

本当は1人でずっと寂しかった。

気持ちが離れるなんて思わなかった。

優しさが心地よくて、大好きだったんだ・・・。



「ごめんね、大好きだよ」

「ふぇ・・・っ、私も」


微笑む顔があまりにも優しくて懐かしくて泣きそう・・・

そのままゆっくりと抱きしめられて、その腕に力が加わった?



「んっ、…んんんんっ!!」



いつの間にか佐藤さんの手が離れていた。

でも、その両手が私のお尻にかかっていて、お尻に硬いモノが触れて体が強張って逃れようとした。

抱きしめるアキちゃんの腕はそれを許さなくて、一瞬にして何をされるのか想像出来て怖くなった。


「ローション使えよ」

「分かってるって。愛美ちゃん、忘れられない体験させてやるよ」



急に現実に引き戻される感覚に焦る。


「いや…、やだっ!やだやだ!…怖いっ!」

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