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水は低きに流れる
第5章 流れを止めて

「ないみたいだな?」


病気じゃないからなくて当たり前なのに、心配してもらえるのが嬉しい。

でも、言わなきゃ。


「あの・・・もううちには来ないでください。ご心配おかけしてすみませんでした」

「なんで?」

「え?」

「俺のこと嫌になった?」



首を横に振ると涙が込み上げてきた。



「迷惑だった?」

「いえ・・・でも、もう2人きりで会えません」

「好きな奴できた?」

「違うんです。本当にごめんなさい」



手を伸ばせば触れる距離なのに岩崎さんを見ずに言う。

心配かけてしまって、一方的にこんなこと言うなんて嫌われるのは私だ。

私なんて岩崎さんに心配される資格もないのに・・・。

ふぅとため息をつく声がした。


「ま、生きてるなら良かった。ほれ、お見舞い」


スーパーの袋を渡される。


「お大事に」



岩崎さんが帰ってしまう!

こんなにあっさりと終わってしまうなんて・・・。


胸が苦しいけど、自業自得だ。



「じゃ、また」



バタン・・・。

ドアの閉まる音で胸が締め付けられそう。

離婚届を渡して部屋を出るときでも、ここまで苦しくなかった。

しばらくその場を動けなくて立ち尽くしていた。

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