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私の中のおっさん
第1章 巨人女から 叔父様との関係を強要されて――
「俺も脱いでは駄目なんだな?」
「申し訳ないっす!」
菊とのやりとりの末、叔父は膝立ちのまま 茶革のベルトを解き。
グレースーツのスラックスの前を寛げた。
そうして下着から取り出されたものを、目にした途端、
「うわっ 叔父さん……っ ちょっと、それは……」
「………………」
何故か驚愕の表情を浮かべる菊と、無言のままの叔父。
「………………?」
寝そべっている わたくしからは見えなかった叔父のもの。
気になって、力の入らぬ躰に鞭打ち、何とか少し上体を起こせば、
目に飛び込んできたのは(処女なので当たり前だが)初めて目にする男性器だった。
大きくエラの張り出した、亀の頭の様な部分。
長く太い棒状の部分は赤銅色に輝いて見え、青筋立った血管がゴツゴツと浮き出ていた。
(こ、こここ、こんなに太くて長いもの……。は、入るのっ!?)
仰天して固まった わたくしを差し置き、菊は大げさに喚いていた。
「叔父さんっ く、黒光りしてるじゃんっ!! こんな神父様みたいな人畜無害な顔して、これまでに、めちゃくちゃ女抱いてきたってことっ!?」
わたくし達のいる白タオルの傍。
カンっと小気味良い音を立て、日本酒のお猪口を叩き置いた菊。
「ひ、人は見かけによらない……」
何故か仰け反りながら、叔父を半眼で見下ろす巨人女に、
「お、叔父様……」
わたくしは咄嗟に、そう叔父を呼んでいた。
叔父は34歳で、社会的地位もある、立派な大人。
そして、
わたくしの16年の生涯の中で、お会いした異性の中でも、一番素敵な男性。
少し垂れ目で甘めのルックスながら、
いつもぴんと伸ばされた背筋と、その性格の真っ直ぐさから、
“誠実” が全身から滲み出る程、凛々しく優しい人。
だから、モテる。
ひたすら、モテる。
わたくしの記憶なんて、3歳からしかないけれども。
自分より18歳上の叔父の周りには、いつも美しい女性の影があった。