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第3章 2人の事情

妻は目を閉じている。

「ごめん。わかった。」慌てて私は部屋を出た。ドアーを閉める前に妻が言った。

「ついでにリビングのゴミも出してきて。」
「わかったよ。」

私はリビングのゴミ箱からゴミ袋にまとめ寝室のゴミ箱にゴミを取りに行った。

妻は起き上がっていた。
「ちょっと、床に垂れてるよ・・」私は私の肉棒から垂れる残り少ない肉汁を床に垂らし歩いていた。「あっ、ごめん。すぐ拭くから」私はそういい、寝室、廊下、リビング目についたとこは全部拭き取った。

私は自分が全裸であることに気づき寝室に戻り、床に無造作に脱ぎ捨てられた服を着ようとした時、寝ていた妻が・・

「いっぱい出てよかったね。おやすみ。」

「うん。おやすみ。ついでにビデオ返して来る。」

「そうだね。いってらっしゃい。」

「行ってきます。」

私は服を着て外に出た。ゴミ捨て場にゴミを置き夜空を見上げた。

【いっぱい出てよかったね。おやすみ。】妻の声がよみがえる。

妻の前で自慰した事、ビデオを見られた事、妻の浮気への不信感、すべてが救われた気がした。
【これからどうなるんだろう・・】不安もある。でもカミングアウトを終え、もし明日の朝妻がいつものように接してくれたら、きっと新し何かが生まれるような気がした。


タクシーを降りクレアはしばらく夜の街を歩いた。少し歩き疲れ、クレアは裏通りにある小さなバーに入った。

「ウイスキーを・・ロックで・・」クレアはバーテンダーに声をかけた。
バーテンダーは何も言わずクレアにウイスキーを出した。

「おかわり・・」クレアは言った。バーテンダーは少し驚き、またウイスキーをクレアに出した。
「ありがとう・・」クレアは本当に小さい声で言った。クレアは落ち着きを取り戻し、大きく肩で息をした。
その時であるクレアに若い男が声をかけた。

「お一人ですか？」スーツ姿のその男はクレアの隣に座り「いつものカクテルくれる？」
とバーテンダーに言いクレアの顔をのぞき込んだ。

「よく来るの？」
「・・・・」
「あまり見かけないけど？」
「・・・・」
「あれっ？無視？」
「・・・・」
男はバツが悪くなりカクテルを手に元の席に戻った。

「ダメじゃんーーー」
「あいう女嫌いなんだよ！！」

男の声がした。

「はい！じゃあ罰金１０００円」ね！！」