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覚醒
第4章 クレアの目醒
「事の最中何度も妻と目が合ってね…その時妻は私とはもう離婚するつもりだったみたいなんだ。だから私が見てても事をやめなかったらしい。」

クレアは驚いたが食いるように話しを聞き、グラスの氷が音をたて崩れた。

「私は男が帰って家に入ってね…裸で布団に寝てる妻に聞いたんだ。あいつとはいつから…妻は言ったよ。今日始めて会って名前も知らないと」

初老の男性はまた少しため息をつき続けた。

「妻は私と別れたい。出て行くって言ったよ。私に殴られ怒られる前に自分から言ったんだ。でも私は…」
初老の男性の言葉は止まった。
クレアは息を飲み初老の男性の話しを待った。

「私はね、妻にお願いしたんだ。別れたくない。お前が誰に抱かれてもいい。私はお前がさっきの男に抱かれてる時私は…私は…自慰していたって…妻は驚いたけどすぐ私に言ったよ。これから先…私はあなたに抱かれる事はないと思う。でも私が誰かに抱かれてるのは見せてあげる。」

クレアは現実なのか、この初老の男性の作り話しなのかわからなかった。現実であれば本当に凄いと思いながら口を開いた。

「それからは…?」

初老の男性は話し始めた。
「それから妻はいろんな男と寝たよ。私は隠れてそれを見て自慰したんだ。そんな生活が始まってね、妻は明るくなったよ。今までの鬱ぽいのもなくなって、私も仕事が順調になって…心に余裕ができた時だったな…」

初老の男性は少しハニカミ、恥ずかしそうに言った。

「妻は私に事を見るのはいいけど自慰はやめてって言ったんだ。私はそれは無理だって言うと、妻はじゃあ私がいいって言った時だけにして…って言ったよ。」

少し魔を開け初老の男性は続けた。


「ある器具を付けられたんだ?」
クレアが、「器具って?」と聞くと。
「貞操帯だよ。自由に自慰ができなくなる。始めは地獄のようだったよ。でも慣れてくるんだよね。あれが…」

クレアは本当か嘘かわからない話しを聞いて、女性の方を見た。女性は1人で携帯電話をいじっていた。

「それからは妻の事を隠れて見る時もあったが、堂々と布団の横で見る時もあったよ。」
「ひどい時は…相手の男が調子に乗って私を縛るんだ。私は柱に縛られ事を見せられる。そう、知らない男が三、四人いた時もあったな…私は自問自答したよ。これでいいのかと。でもね…全てにおいて管理されて、自由に自慰もできない。」
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