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第7章 戸惑い

私は映画館出た村田と女の後をつけた。
村田は近くの居酒屋に入った。私は居酒屋の入り口を確認できるファーストフードに入り村田が出て来るのを待った。クレアと村田はおそらく恋人同士なのだろう…
クレアは村田に抱かれ、感じていた。
そして村田はクレアを裏切った。若い男女ならどこにでもある話し。ましては結婚もしてないのに…
【無意味な事じゃないか？】
私は鞄の中のクレアの下着を思い出した。
村田がクレアの下着を盗んだ？しかし村田がクレアの下着を盗む意味がわからない。

違う。女がクレアの下着を盗んだ？
なんの為に？クレアに恥をかかせる為？

電話がなった。

「もしもし私…」クレアからだった。
「まだ尾行中？」
「はい。今居酒屋にいます。私は居酒屋の前で出口を見張ってます。」
「わかった。尾行はもういいから、さっきの私の下着と紙袋今持ってる？」
「あ、あります。」
「とりあえず返してくれる。持って来て。今すぐ。」
クレアは山下に言った。
「わかりました。すぐ持って行きます。どこに行けばよろしいですか？」
「私の家に持って来て。住所は…
あと今撮ったムービーのデーターもね。」
「わかりました。すぐ行きます。」

私はファーストフードを出てクレアの家に向かった。
当然だがクレアの家に行くのは初めてだ。
私はワクワクしていた。タクシーに飛び乗りクレアの家に向かった。まるで中学生が初めて異性の女の子の家に遊びに行くように心弾けた。

30分ぐらい走ったであろう。
クレアのマンションに着いた。
【ここがクレアの…】
私は異常にドキドキしながらインターホンを鳴らした。

インターホンの返事はなく、オートロックが開いた。
私はエレベーターに乗りクレアの部屋の前に立ち、一度深呼吸をしてからチャイムを鳴らした。

ガチャ、鍵が開きクレアが出てきた。
「どうぞ…」
私はクレアの部屋に上がり、リビングに通された。
二人掛けのソファに私は腰掛けた。

クレアは私を睨んだ。私は慌ててソファから降り、床に正座した。

「下着と紙袋。」

私はテーブルに下着と紙袋を出した。

「グチャグチャね。匂い嗅いだの？」
「いえ…」
「嗅いだのね、変態。」

クレアは下着を紙袋にしまい、私の方を見て
「データーは？」

私は携帯電話を渡した。
「コピーしてくるからちょっと待ってて。」