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覚醒
第8章 全裸歩行
エレベーターの前でクレアは目を見開き立ち尽くす。
エレベーターは二階、三階と上がってくる。
【止まって…】クレアは願った。四階、止まらない。
エレベーターはクレアのいる五階へと上がってきた。
クレアは震えた…五階のランプが付く。
そしてエレベーターは六階へ上がった。

六階でエレベータは止まり、人が歩く音がする。
クレアはエレベーターの下に降りるボタンを押した。

エレベーターは下に降りてくる。六階で人が乗った可能性はなくはない。
エレベーターは五階で止まった。
クレアの呼吸が荒く、まるで蛇に追い詰められたカエルが逃げ場を失い覚悟を決めたように目を瞑った。
そしてエレベーターは静かにドアが開いた…

エレベーターの中には誰もいない。
クレアはまた深く息を吐き
【大丈夫…大丈夫…】
クレアは自分に言い聞かせエレベーターの一階のボタンを押した。

エレベーターのドアが閉まった。
クレアはエレベーターの中の等身大の鏡に写し出された自分の全裸を見た。

【こんな格好で…変態…】

クレアは山下を罵った言葉を自分にぶつけた。

【変態!私は変態!私は全裸でエレベーターに乗る変態、私は胸だけじゃない。すべてを晒した変態…】

クレアは村田と連れの女が映画館で胸を晒し、抱き合った変態行為に負けない、私のほうが大胆な行為だ、負けてはいられないと思っている。

エレベーターは一階に着いた。
クレアはエレベーターから降りた。エントランスを出て左に建物沿いに歩かないとゴミ捨て場には行けない。

建物沿いに歩く。それは一旦歩道に出なければならない。歩道がある道…それは国道。深夜でも車は走っているし、歩道も人が歩く可能性はかなり高い。
マンションの隣にはコンビニもある。
クレアはオートロックのガラスに向かい歩く。
そしてオートロックがクレアに反応した。

ウィーンと機械音がしてオートロックは開いた。
三歩先には手動のガラス扉、もうすでに歩道からはマンションの中を確認できる。
誰かが通ればクレアの全裸は確認できる位置まで来てる。クレアはガラス扉に手をかけた。そして思いきってガラス扉を開けた。歩道の向こうは車が行き来している。

幸い車道と歩道の間には植え込みがあるが角度によっては車道からもクレアの全裸は見える。
クレアは行き交う車を目で追った。そして歩道の左右を確認する。歩行者はいない。
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