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覚醒
第11章 羞恥
私達が東京に戻り、一ヶ月ほどたってからだ。
私はクレアの会社に呼ばれた。

会議室に通され重役、クレア、村田が話していた。
私はなぜ呼ばれたかわからず言われるがままイスに座り会議を聞いていた。

内容は把握できた。
大阪工場の事だ。大阪工場のコンサルを村田とクレアが起こした会社でやるとの事だった。
私は村田とクレアが会社を興してた事は一切知らず、村田とクレアは私が作った計画を盗み、一部計画変更して再度大阪工場にプレゼンをして承認を取っていた。

会議の結果村田とクレアの主張が認められ、会社は顧客を取られた。

会議の最後にクレアが言った。

「山下さんは当社の専属アドバイザー契約を結びます。」

私はビックリして村田とクレアに言った。

「そんな事は聞いてない!」

「山下さんはやってくれますよね?」

「ちょっとまだ…」

いずれにしろ顧客を取られた事で私の契約は切られるのは目に見えていた…

「いずれにしろ一日時間を下さい。」

会議室を真っ先に飛び出した。

「山下さん…」
クレアが追いかけてきた。
「山下さんと会社を裏切って本当に申し訳ないと思ってます。でも私と村田の作戦は見事でしょ?」

私は平然と事を進めるクレアに不信感を抱いていた。

「私は…」
一ヶ月間何事もなく忘れかけてたのに…
クレアとの関係も何事なく終われると思ったのに…

「明日の昼ここに来て下さい。村田と待ってます。」
クレアは会議室に戻った。

おそらくもう村田は私がクレアにした事、された事を知っているだろう。だから私を取り込もうと…
私は冷や汗をかいていた。

クレアと村田は新しい事務所に戻った。
「山下さんは来てくれるかな?」
「大丈夫私が連れて来る…」
「自信あるんだ…」

クレアはまだ村田に言ってなかった。

次の日私はクレアと村田の事務所に行き、専属アドバイザー契約を結んだ…

「じゃあ山下さん奥さんも呼んで開業パーティーやりますか?」

私は村田がすべてを知っていると思い、返事に困っているとクレアが言った。

「大丈夫よ。山下さん…大丈夫…」

私はまるで催眠術かかったような気がした。
【クレアは何も言ってない…だから…大丈夫】

「わかりました。詳しくはまた連絡下さい。」




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