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覚醒
第11章 羞恥
クレアは一人海の見える崖の上に立っていた。
海風がクレアを容赦無く吹き付ける。

【村田の為に会社を作り、企画書を作り直し、会社との争い事にも勝った…結局私に残ったのは…虚しさだけ…村田の性癖も理解して…村田に似合う女になる事に向けても努力した…】

クレアは崖から飛び降り自殺をするつもりだった。
クレアは靴を脱ぎ、崖っぷちに立った時だ…

【大丈夫…あなたは大丈夫…】

どこからか声が聞こえた。

【大丈夫…あなたならできるから…大丈夫…】

クレアは靴を履き、東京に向かった。


私達が東京に着き3日ほどして、クレアからは連絡がないという村田に会うため私は村田の事務所に行った。

「私の企画を変更したのはクレアさんですか、それとも村田さんですか?」

「企画書を作り直したのはクレアです。独立の話し、大阪工場の件、すべてはクレアです。」

「村田さんそこまでしたクレアをなぜ受け止めなかったんですか?クレアは村田さんを愛してたから…」

「山下さん…実際私にはクレアの気持ちは重かった…これを見て下さい。」

村田が写真をガラステーブルに並べた。
それはコンビニで全裸になっているクレアが写っていた。

「こ、これは?」

「山下さん私には人にあまり言えない性癖があります。
それは露出です。これも見て下さい。」

携帯電話を出した。それは私が撮ったムービーだった。

「クレアはこれを私に送って来た。私はもっと凄い事ができると…それがこの写真です。」

私が撮った事は暴露てないようだ。村田は続けた。

「私はクレアは仕事のパートナーとしては完璧でした。その関係が怖くて、私がクレアに取られるって思ったのがあおいでした。山下さん…あおいから紙袋を受け取りましたよね?あれはあおいがクレアに羞恥心を与える為にやった事です。
私は決断を迫られていた。あおいかクレアか…
私は、あおいを取りました。」
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