この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
吼える月
第27章 再来
 


「うわああああ、光が来た――っ!!」

「兄貴、兄貴来たよっ!!」


 子供達の騒ぐ声。

 シバがぐっと眉間に力を入れるようにして目を瞑る。



「神獣玄武、我の祈り……聞き遂げたまえ!!」


「……今だ、思いきり、我の力をっ!!」


 ユウナの声とイタチの声が重なった時、ゲイの姿を鮮明に写していた薄い水の壁が、突如水飛沫を上げて勢い良く上向きに伸びる。


 その凄まじさに誰もが息を飲んでそれを見つめていた。



「あれ……?」

「金色の光は……?」

「兄貴はまだ寝てる。だったら、え? 僕達助かったの?」


 衝撃がなにもない。"そのまま"が続いている。

 それなのに、ドカーンドカーンとなにかが爆発するような音が聞こえた。



 ユウナの手の中のイタチがのそりと動く。




 ……背後から、声がした――。




「姫様……」




 ここにはいるはずのない、会いたくてたまらなかったひとの声。


 まさか。

 いやでも……。



 そしてユウナは振り返る。


 水の壁が映し出したのは、間違いなく――、


「……間一髪で間に合いました……。ご無事ですか?」


 一番会いたかった……サクだった。

/1627ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ