この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
吼える月
第27章 再来


 テオンとジウの悲痛な声が重なる。


「シバ!?」

「シバ、しっかりしろ!!」



「ここは私が!! は――っ!!」



 女が前に出て掌を向けると、びくりと身体を震わせた金色の男は、冷たく笑う。



「ほぅ、お前は……なるほど。余に近い存在らしいが、そんな程度の緊縛の術では余は止められぬ」


 ゲイは、女に縛られていない証拠とばかりの饒舌で、ついでとばかりにシバを貫いた手を回転させた。



「うがぁぁぁぁぁっ!!」



 シバが声を上げて、血を吐いた。



「さて、青龍の武神将。このまま心臓まで"穴"を拡げてもよし。

この者の命が惜しければ、言うのだ。青龍の鍵の在処を」



 臨戦態勢に入っていたジウが、悔しげに顔を歪ませる。


「それとも祠官が御存知か? この者の代わりになるか?」


 上げられた反対の手から金色の光が飛ぶ。

 女が素早く動いて、テオンを守った。



「ほほう、余の力を受けても動けるとはな。お前はあとで遊んでやろう」


 ゲイの眼差しが艶を含んだ。



「青龍の鍵を在処(ありか)を言おう!!

だからすべての者の危害をやめよ!!」



 ジウが唸るような低音で言った。


「皆に危害を加えるのなら、このジウ=チンロン、神獣の名にかけて永久に口を噤(つぐ)もう」


 ジウが青龍刀を拾い、刃を首にあてる。

/1627ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ