この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
吼える月
第29章 変現
 

「サクが居るって言っているのよ!?」

 泣きそうな声を出す恋愛初心者その1は、打開策が見つからず、やや高飛車気味に力任せに押し切ろうとすが、恋愛初心者その2がそれを察することが出来るはずがなく、当然というべきか…あさっての方向に捉えている。

「何度も言わなくとも、わかっていますって。どうせそんなこと言い出したのも、頑張った褒美だというんでしょう? ……ありがとうございます。へへっ」

 その意味はその意味で、十分サクは嬉しそうだが、ユウナはそれに納得いかない。伝えたいのだ。今までと違う想いがあることを。


 そこで痺れを切らしたユウナは、思わず言ってしまった。



「あたしはサクが好きなの!」




 言ってからはっとした。

 避けねばならない、禁句を口にしてしまったのだから。



 心臓が早鐘を打つ。

 
 色々な意味でのドキドキが止まらない。



「……っ?」



 やはり今回も、身体に何も変化はないようだ。

 想いを伝えられないようにさせるための、リュカの意地悪だったのだと思ったユウナは、顔をぱっと明るくさせた。


 呪詛の効果に脅かされることはないのだ!


 だとしたら――。


 反応を待つべきものは、サクの反応だけだ。


 いくらサクが馬鹿だとしても、今度は曲がって捉えることが出来ようはずもない、単刀直入の…まっすぐ、そのままの告白。


 さあ、サク……どんな反応をする?

 驚く? 喜ぶ? それとも……。



 緊張の一瞬。

/1627ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ