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第29章 変現

　

「ぁ……ぅうんっ」


　乳房に与えられた刺激に、ユウナが声を上げて、なにかを訴えるかのように手の指をもぞもぞと動かした。

　それにサクは自らの手の指を絡ませ、自分はここにいるとユウナに主張するように強く握る。そして反対の手を邪痕に這わせながら、まだ苦しみが残るユウナの表情を見て、胸の頂きを口に含み、強く吸った。


「はぅぅ……っ」


　急に快感に直結する刺激を与えられたことで、サクの思惑通り、ユウナは痛みよりも快感に身を委ね始める。前回よりも、辛い症状は軽いらしい。

　赤く充血して硬くなったそこを、サクがちろちろと舌で転がせば、ユウナが艶めかしく身を捩る。

　
「……姫様、んっ……ここを……リュカにこうされましたか？」

「んん……されて……ない……」

「いい子です。これは治療ですが、ご褒美を差し上げましょう…。どこに触れて欲しいですか？」


　もぞもぞと下半身を動かすのに気づいて、胸の蕾を舌で捏ねくり回しながら、わざとユウナに問う。


「んぅ……ぅううんっ」

「治療に、なに感じちゃっているんですか、姫様。はしたない……」


　痛みと快感と。その狭間に揺れるユウナは、意識が朦朧としていながらも、サクの意地悪な言葉を理解して、涙をじんわりと浮かべて目を開いた。


「嫌わないで……」


　腰にぐっとくるものを堪えながら、サクはあえて明るく余裕ぶって笑う。


「……嫌いませんよ、可愛い姫様を、ますます好きになります」

「……っ」


　ユウナの照れたような赤らめた顔に、思わずサクの顔が緩むが、きりりとしながら邪痕に神気を通していく。


「もっともっと気持ちよくなって下さい……。さあ、次はどこがいいですか？」


　サクの指は次々に仕事をして、邪痕を薄めていく。