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吼える月
第29章 変現
ユウナの蜜壷の中は熱く蕩けるようだった。
花襞がざわめくように蠢きながら、挿れたままで辛抱する彼の肉棒に絡みつき、その精を搾り取ろうとしているかのように、きつく締めつけてくる。
「くっ……」
意識がもっていかれそうになるサクは、歯軋りしながら、今の状態なら、ユウナの胎内に神気を巡らせられないと、快感に身を流されぬよう、必死に奮える心を鎮めていた。
「ん…サク……」
ユウナが鼻にかかったような艶めいた声を出しながら、上から彼女の首筋に沈めたままのサクの頭を両手で持ち上げ、自分の顔に向けさせた。
「……サクのが……気持ちいいのっ……」
熱の籠もった官能的な声。うっとりと蕩けた表情。
ユウナの瞳は、蠱惑的なまでに妖しい紫色で、しっとりと濡れている。
「ねぇ……もっと奥まで頂戴……溶け合おう?」
男の芯を刺激するような扇情的な表情で、彼の抑圧している情欲の炎を煽るように、突きだした唇から甘く細い吐息が吐かれる。
ユウナの開いていた両足がサクの腰の上で組まれ、サクの腰をぐっと落とさせると、サクの肉棒は、狭くざらついた道を強く擦りあげるようにして、根元まで押し入る格好になった。
「は……うっ」
「ん……ああ……いい……」
サクの呻きと、ユウナの喘ぎが重なる。
ユウナが感じる気持ちよさは、サクの肉棒に絡みつく襞の動きでわかる。
サクの肉棒を歓喜にきゅうきゅうと締め付け、サクは果てそうになる欲を必死で抑えた。
顔を強張らせながらも、男の艶を滲ませていくサク。
紫の瞳をしたユウナは、そんなサクにうっすらと笑いかけながら、その手でサクの髪を悩ましげに弄りつつ、サクの唇に熱視線を向けた。
「しよ……?」
艶めいた半開きの唇に吸い寄せられそうになったサクは、自ら唇を重ねようとしていることに途中で気づき、慌てて顔を横に背けた。
「ねぇ……もっと愛し合いたいの……」
さらにユウナがサクの精悍な首筋に舌を這わせて、挑発的な顔で笑う。
「く……っ、ひめ…さ……ま…」
暴走したい肉欲を押さえつけて、サクは掠れた声で喘ぎながら、その目を苦しげに細めた。