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吼える月
第6章 変幻
「大丈夫ですか? 湯の中だから少しは摩擦もマシだとは思いますが、痛くないですか? 滲みたりは?」
「ん……。痛くもないし……滲みない」
「それはよかった。では心置きなく」
窮屈な中で引っ掻くように指を少しくいと曲げてみれば、ユウナの表情に苦痛以外の困惑めいた悩ましげなものを見つけて、気分が高揚してくる。
「ああ、大分俺の指に慣れてきましたね」
溢れる蜜の量が増し、指の滑りがよくなってきたのを感じたサクが、ゆるゆると指全体を大きく動かせば、ユウナが喘ぐ素振りを見せた。
それをサクは愛おしげに、嬉しそうに見つめる。
「……姫様。今の気分はどうですか?」
自然と声を甘やかにさせたサクは、熱い吐息を零すユウナの顔を覗き込む。
その顔は扇情的に蕩けた女のもので、サクの欲情に火を付けた。
「……サクが動くと……お腹の奥がきゅうとなって、……気持ちいいの」
こんなに素直なのは、よほどその感覚に酔い痴れているからなのだろう。
サクはふっと笑い、白銀色の髪をユウナの耳にかけると、露わになったユウナの耳もとに囁いた。
「それはよかった。俺も気持ちいいですよ、姫様のナカ」
うっとりとその鼓膜に言葉を押し込めば、ユウナがぶるりと震えた。
「舐めたら……どんな甘い味がするんでしょう?」
「サク……っ」
ユウナの興奮の余波は、サクの指に直接的に響いてくる。
「ふふふ。姫様、今……想像したんですか? 姫様が望むなら、ここ……洗浄しますよ? 綺麗に俺の舌で、男達の痕跡を全て拭い取ります」
「……っ、サク……変なこと言わないで!」
「変なこと? ……洗浄って変なことですか? 俺の舌はお嫌いですか? 姫様、あんなに胸だけで気持ちよさげな声を上げてたのに?」
疑問系ばかりを連ねたサクが、わざと舌で唇を舐めて見せると、ユウナは赤い顔をしてぶるぶる震え……、同時に興奮のぬめりが多くなった。
サクの指の抽送がしやすくなる。
「姫様。俺の指、すっげぇ歓迎されているようです。ここまで期待されるのなら、もっと真剣に姫様を洗浄しないといけませんね、俺」
湯の中で動くサクの指は、ユウナの膣から腹立たしい男の残滓を掻き出しながら、ユウナの隅々まで味わうような卑猥な動きを見せていく。