この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
吼える月
第37章 鏡呪
 

「シバ、一旦引け!」

 サクが叫ぶが、シバは引く気はないようだ。

「このままなら、お前の体力だけがなくなるぞ!」

 シバは止まらない。

「誰が、引くか――っ!!」

 どういればいい?

 サクは考える。

 このままなら、皆を連れて行こうとも、シバと同じく矢の標的となるだろう。サクとテオンの力があったとしても、ユウナやユエが無傷ではいられまい。

 移動するとしたら、矢が止まった時だが……。

「ねぇ、どうして……矢が止まったり、放たれたりしているんだろう」

 テオンが、サクの疑問を代弁する。

「少しずつ矢が止まるならまだしも、突然全部がぴたりと止まるよね。しかもそれは不定期だ。青龍殿のようになにか仕掛けがあるとは思うんだけれど、矢が止まるきっかけはなんだ!?」

 シバの足元には相当の数の矢が落ちている。
 飛び跳ねながら、なんとか今のところ怪我なく凌げてはいるものの、矢の勢いは止まることがないため、シバの体力次第だ。

「仕掛け……」

 ひらひらと舞い続けるシバを見つめていたサクの目に、なにかが一瞬よぎり、叫んだ。

「これか! ちびっ子三人、ワシの上に乗れ!」

「ちびっ子って……僕?」

「きゃはははは。ユエもだね」

「三人って……あたし!?」

 残るラクダが肩を竦める。
/1627ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ