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吼える月
第8章 覚悟
 
 
 武神将は……玄武を祀る祠官に忠実であらねば、玄武の力にその体を滅ぼされる運命にある――。



――僕、祠官の心臓を――……んだ。


 ユウナの耳を塞いだが、リュカは昨夜、サクに告げたのだ。



 "僕、祠官の心臓を口にしたんだ"、と。



 昔、まだ小さかったサクとリュカは、ハンに聞いたことがあった。


 武神将と祠官が玄武の力で結びついているのはわかるが、もしも祠官が新たに代わった時、前祠官の力はどうやって新祠官に移譲され、その時の武神将と結びつけられるのかと。


――普通は武神将と新旧祠官で儀式を執り行う。だがそれが叶わぬ時は、玄武の印が施されている祠官の胸、心臓を口にすれば……、緊急的に祠官の力は食したものの体内に移譲される。ただ、あくまで一時的なものだと言われているがよ。非道な上に嘘臭ぇし、ま、試した奴はいねぇな。


 それを初めて試したリュカは、サクが紫宸殿に入れぬような結界を作り出すことが出来たのだ。


 今、玄武の祠官の力を使えるのは……リュカだけ。

 リュカは、まやかしの黒陵国の祠官になるつもりなのだろうか。


 そして――。


 リュカが祠官の力を多少なりとも使える限り、武神将の宿命として……体内の玄武の血が、祠官の命に反することを許さない。


 リュカがハンに命ずることは、ハンは従わねばならないのだ。

 神獣玄武らよる、強固な結びつきによって。
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