この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
吼える月
第9章 代償
 

「すべて俺のせいだ……。早く、帰ってきていれば。餓鬼殲滅の祠官の命を破っても、玄武殿に早く戻っていれば!! こんな事態を回避できたかもしれねぇのに!!」


「親父……。違う、親父のせいじゃねぇよ。俺が……俺が弱かったから!!」


「――何日だ、契約は。すぐではないんだろう、お前がまだ生きているということは」


「あと6日」


「……6日っ!? それは向こうが指定したのか!?」


「いや、俺から」


「馬鹿かお前……っ。お前から指定出来るなら、10年でも100年でもどうして多めに言わねぇんだよ。そこんところを質素倹約してどうすんだ!!」


「いててて。親父、耳を引っ張るなって!!」


「お前……姫さんをどう護るつもりだ!? たった6日でなにが出来る!? それじゃなくても相手は智将と呼ばれた狡猾なリュカだぞ!? 簡単にこちらの思い通りに動かないことくらい、馬鹿な頭でもわかるだろうが!!」



「だから――親父に頼みたいんだ」



 サクは強い語気でハンに言った。



「6日と指定したのは、それまでには親父と合流できると思ったからだ。強い親父なら姫様を守れるから。俺が駄目でも、親父ならこの先、姫様に辛い思いをさせずに守り切れるから!! だから!! 親父と会えるまでの期間、それまでの命と引き替えに俺は!!」


/1627ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ