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吼える月
第12章 心願
「ん……やはり声があまり出ないようですね、それは残念。姫様の可愛い啼き声、聞きたかったのに。……こうやって治療していけば、俺を誘うそんな顔を引き替えに、姫様らしさが戻ってくるのか。
だけどまあ、姫様の痛みを抑えるのが先決だ。とはいえ……」
サクは、舌先で胸の蕾を転がした。
「さっきのおねだり、叶えてあげますよ。ちゃんと、俺のもとに戻ってきてくださいましたからね……?」
「………ん……ぁ……」
思うように出ない声は掠れきり、それが熱に浮かされたような切なげな音色となって響いた。
とろりとした顔で、ゆっくりと悶えるユウナ。
気怠げで重々しく動く体は、逆に悩ましげで官能的な所作となる。
舌で転がせば転がすほどに堅く勃ちあがる蕾に、サクは嬉しそうに微笑みながら、口を窄めてちゅっとゅっと蕾を吸いながら愛撫する。
「ぅ……ぁ……」
絡み合うユウナの指がもどかしげに快感を伝えてくれば、サクは自らの指でユウナの指をまさぐりながら、口淫に没頭した。
「姫様……今度はこっちの方。ふふ、姫様はこっちの方が敏感ですね。可愛い……。ん……」
悩ましげな顔で、反対の蕾に吸い付く。
上目遣いでユウナの反応を見ながら、わざとユウナに見えるようにその舌を長く伸ばして、蕾の根元をくりくりと回す。
蕾が揺れる様を見せつけられ、下腹部をじんじん疼かせる刺激を与えられたユウナは、喘ぎ声にならない細い息を苦しげに吐いた。