この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
吼える月
第13章 献身


「……サク、ちなみに……そのイタ公が出した問題ってのは、『白虎、青龍、朱雀にあって、玄武にないもの』って奴か?」


「そうそう。なんだ俺、口走ってたのか」


「正解はなんだ?」

「親父わかんねぇのか? 前に絵巻物見せて貰ったじゃねぇか。四聖獣の」

「外貌的なものか? ………。で、結果がイタチ……。まさか」


 サクは破顔して言った。



「そう、答えは……『毛』さ。

イタ公、黒くてつるつるの亀ってのが無性に嫌らしい。だから俺は逆に白くてふさふさにしてやったんだ。親父の時は、不平不満言ってなかったのか?」


「俺の時は……」


 声すら聞こえなかった玄武の力。


 玄武が実在する存在として声を発して輪郭を持って、サクの前に現れた。

 しかもサクは不可視のそれに形を与え、可視の状態にしている――。


 もうそれだけで。



「お前は既に俺を超えているよ、サク」



 ハンは嬉しそうに笑った。

 その顔には、サクを旅立たせることに微塵の後悔もないものだった。


/1627ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ