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吼える月
第17章 船上2
「姫様……もしや、泣き真似!? 泣き真似ですか!?」
「ひゃ……っ!? なにこれ……凄く熱くて、びくびくしてて……。ねぇ、勝手に大きくなるんだけど。なんでこんなに元気なの!?」
おっかなびっくり、ユウナが腰を引き気味に股で擦りながら挟み続けるものは、喜び勇んで生き物のように動く。
直にしっとりと汗ばむ柔らかな肌で触れられ、サクの背筋にぞくぞくと快感が駆け上る。引き抜こうとすれば、それが強烈な快感の摩擦となり、迂闊に動かすことも出来ない。
ユウナの潤いすぎた秘部を愛撫する度に、その奥に続くユウナのナカに入りたくて仕方が無かった肉棒は、少しの刺激だけでも多大な快感を生む。
ユウナに、触れられたくてたまらなかったのだ。
少しでもユウナと繋がりたかったのだ。
しかも太股の感触は、以前知ったユウナの柔らかさにも似て。繋がれたような錯覚に陥り、興奮が冷めやらない。
猛る心を静めて、やり過ごせ――。
サクは乱れる息を整えることに集中する。
「ひでぇ……。泣き落としにかかるなんて……どこで覚えたんですか、そんな……悪女の……技……」
サクから漏れる、力ない空笑い。
一点集中する意識を、分散させるために必死だった。
自ずと半開きになる唇から詰る言葉と共に、悩ましい吐息もが混ざり落ち、サクはきゅっと唇を引き結んで、心の中で己に気合いをかける。
「……ハンが。サクが言うこときかなかったら、泣けって」
「……あの、クソ親父……、ぁ……っ」
ユウナが身じろぎしただけで、漏れるサクの甘い息。
「……気持ちいいの?」
「べ、別に」
認めてしまえば、ユウナは喜んで際限なく刺激してきそうだと思うサクは、強がりをみせた。
だが、身体は正直だったようで。
「サクの……凄く大きくなって、びくびく動いて元気なんだけど……」
「……っ」
「そうか。じゃあこのままの格好で、サクを気持ちよくするためには、もっとこうやって両股を擦り合わせるようにしてすりすりした方がいいのかしら。どう思う?」
「!? 動かしてから、聞くな……っ、……っ」
サクの眉間に、ぎゅうっと皺が寄る。
それがあまりに官能的で、ユウナは思わず息を飲み込んだ。