この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
吼える月
第18章 荒波

――おはようございます、姫様。
……達したまま眠り続けたユウナが目覚めた時、外は既に朝日が昇っており……、身体全体で抱きしめていたサクの胸の中だった。
朝日を背光に微笑むサクの顔が眩しくて、まだ微睡んだ意識のままのユウナは思わず目を細めた。
――随分と裸でいたから、寒くねぇですか? さっきぶるぶるしてましたけど。
その時は服を着ていたとはいえ、記憶ある服とは違うことに気づく。
――適当に見つけました。気に入らねぇなら、お好きな服にお着替えを。今までの服は、蜂蜜でべろべろになってますから、やめた方がいい。
『蜂蜜』
――ああ、お体は勝手に海水にて清拭させて頂きました。さすがに俺の唾液と蜜が入り混ざったままでは、気持ち悪いと思いましたんで。
『俺の唾液』
"……俺が愛してるんですから。姫様の身体を、俺が愛しているんですからっ。気持ちよくないわけ、ねぇ……ですっ。ほら、こうすれば……姫様、気持ちいいでしょう!?"
そこで思い出した――
"姫様がよければ、このまま……繋がったような形で、擦り合わせて……、気持ちよくなっていいですか? ……姫様と二人で"
嬌態痴態の数々。
……サクと。
――おや、真っ赤。熱でも出しました?
またサクと。
"ああ、蕩けそうだ。姫様と……蕩けて、消えてしまいそうだっ"

