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吼える月
第20章 対面
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穏やかな海の民を虐げる、青龍の武神将ジウ=チンロン。
実直だった青龍の武神将の凶行は、青龍が力を無くした事実に関連があるのか。
なぜ青龍の加護のない事態を青龍の祠官や武神将が放置して、青龍殿を誰もを弾く渦の中に再建立したのか、徴収した大人は今どうしているのか。
隠れて生きることを強いられた【海吾】を率いるその息子ギル=チンロン。
なぜ彼はその出生を世間から隠匿され続け、そして父がかつて排したはずの"光輝く者"をどうやって片腕に出来たのか。
その主従を可能にしたのは「信頼」か、それ以外の畏怖されるべきなにかの「力」によるものか。
なにより青龍の力無くした国の異常事態に嘆く玄武とその武神将は、その他の懸案事項についても事実の確認をしようと、【海吾】の頭領ギルに会うことにした。
玄武の武神将は、その前に姫と「忠誠の儀」をしたい旨玄武に申し出たのだが、目的地近くにて玄武が突如「船酔い」をしてしまったため、根城において姫とふたりきりになる機会を待つことにした。
~倭陵国史~
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